| お食事処 Gaststätte |
其の六 フレンスブルガー・ピルスナー (Flensburger Pilsner)
お気に入りのフレンスブルガーのグラス。ハンブルクの某ライブハウスからパチってきました。
出張編のデンマークからドイツに戻ってきました。
しかしそのままドイツのど真ん中に直帰するのはつまらないので、国境の町フレンスブルクで休憩しましょう。
ドイツの最果ての町フレンスブルクの美味しい物を紹介しましょう。
この町の名物もビール。
町の名前にちなんで、フレンスブルガー・ピルスナーといいます。
フレンスブルクばかりでなく、シュレスヴィヒ・ホルシュタイン州を代表するビールと言っていいでしょう。
陶器とゴムの栓がユニーク
酒屋さんで買う瓶ビールには独特の開閉可能な陶器とゴムの栓がついており、これがフレンスブルガー・ピルスナーの特徴です。
この栓を開けるのがフレンスブルガー・ピルスナーの楽しみの一つ。
栓につながっている金具を手前に引っ張ります。
すると栓抜きで開ける瓶ビールとはちがった、「スポン!(ドイツ語では"プロップ": plop' という擬音)」と景気のいい音と重たい手ごたえがします。
この感触に喉がごくりと鳴ってしまいますね。
色は、ピルスナー・タイプの黄金色のビールです。
味は、北ドイツのビールに共通するパンチのなる苦味が売り。
しかし苦味はしつこくなく、後味にほのかな苦味が残り、そして爽やかさが訪れます。
アルコール度数、4.8パーセント。
そしてホップの香りが素晴らしい。
出張編を一緒に旅したお酒に強くないたぬきさんも「香りがいい」と感心し、もう一杯おかわりをしていました。
ドイツビールとデンマークビールの両方の良さを兼ね備えたビールといえるかもしれません。
フレンスブルクのレストランで飲んだ生。とりわけクリーミーに泡を立ててくれました。
(2002年8月20日)
| フレンスブルガーの正しい開け方: フレンスブルガーは指1本チョップで開けろ! |
先日、ハンブルク出身の友だちにフレンスブルガー・ピルスナーの瓶ビールの正しい開け方を教わりました。
上記のとおりのフレンスブルガーの瓶ビールには金具付きの陶製の栓が付いています。
この栓をビューゲルフェアシュルス (Bügelverschluß) というのだそうです。
わたしが書いた開け方、金具を自分に向かって手前に引いて開ける方法は必ずしも正しい開け方ではありませんでした。
友だちが次のように実演してくれました:
金具を自分の同じ目線の方向に向けて瓶を構えます。
そして空いているほうの手の人差し指を突き立てます。
それをそのまま陶器製の栓にぶつけます。指1本での空手チョップの要領です。
たった指1本で開けることができるか?
すると、金具を手前に引いて開けるよりも派手に「プロップ (plop')!」と栓が音を立てて弾けます。
それどころか、シャンペンを開けたみたいにフレンスブルガーの瓶の口から泡が溢れ出すではありませんか。
このようにして友だちは指1本チョップでビューゲルフェアシュルスを開けてしまいました。
ならば日本人のわたし、空手の経験は全くありませんが、負けてはいられません。
「えいっ!」と人差し指を栓にぶつけます。
しかし一向に開く気配はありません。
それどころか指が痛くなってきました。
そう、どんなに腕力の強い人だろうと、ビューゲルフェアシュルスを人差し指1本のチョップで開けられるはずがありません。
そうです。フレンスブルガーの瓶を開けるにはトリックが必要なのです。
構えた人差し指はあくまでも見せかけ。
実際は、人差し指が栓にあたった瞬間、折り曲げている中指で金具をぐいと向こう側に押し出してやるのでした。
すると、友だちのやったとおり大きな音を立てて栓が開くではありませんか。そして泉のように泡が溢れ出してきます。
これが正しいフレンスブルガー・ピルスナー瓶ビールの開け方でした。
溢れる泡はシャンペンのよう
しかし中指でも女性ではなかなか開かないものです。
そんな場合は、両手で瓶を持ち、両方の親指でぐいとビューゲルフェアシュルスの金具を向こう側に押し出してみましょう。
「プロップ!」と景気よい音で栓が開きます。これなら女性でも簡単に「プロップ!」を楽しむことができるでしょう。
ただし指1本チョップでも、両親指での開け方でも泡が飛び散ったり、こぼれたりします。
床をよごしたり、飛び散った泡で誰かに迷惑を掛けたく方は、やはり金具を手前に引いて栓を開けましょう。
(2002年8月30日)